ドキュメンタリーを撮影するって

まぁ、大変ですよね。

いやぁ……大変ですね!



かれこれ色んな映像制作をやって来ましたが、結局行き着いたのがドキュメントでした。

例えば、映画やドラマって作りあげるの大変ですから。それもすごくやりがいあるんですよ。

広告映像だってワンカットずつ、すごいこだわりもってやるんですよ。商品撮影だけで数十人が寄ってたかって数時間で2秒の動画撮ったりするんですよ。

それも、おもしろい!


でもね、ドキュメンタリーはもっとおもしろい!


僕はインタビューを主軸に置くドキュメントの場合、大体1時間半くらい、ひたすら言葉のキャッチボールをするんですね。

最初は本当に誰でも答えられる
「生まれはどこですか?」とか
「お父さんはどんな人ですか?」とか
「学生時代何やってましたか?」とか

そして、周りの人の話を良く聴きますね。

人って自分の事あまり分かってないので、困っちゃうんですよね。

だから、人のこと聴いてその人の人柄を探ってる感覚かな。

その間にドキュメントとして必要な時系列やストーリーの枠組みになることは聴いておくんだけど。

で、徐々に僕の解釈を投げかけて、それに答えてもらう。

セッションって読んでるんだけど、ここからがずっとお互いの気持ちや大切なものを探り合ってる状態で、側から見てると成立している様な話でも、ネチネチすり合わせを行なってる感じかな。

で、大体、1時間くらい経つので、一度休憩しながら、カメラ止めて本音で少し話をします。


大体、「なんか違うよね?」って 笑


偉そうに、何言ってんだかって感じだけど 笑


ここまでが全部、落語でいう枕。


で、本質を伺っていくんです。


人間って言う本質を伺う。


すると意外と皆気がついてくれるんですよね。

「あ、俺、こうやって生きてた」って。

だから、僕のドキュメンタリーっていつも最後の15分とかが半分くらいのボリュームになってる場合が多いんです。

編集するときも最後から素材見るもんね。



ドキュメンタリーとかインタビューってすごく構成って大切ですし、僕はテロップやナレーション入れない入れないので、決まり事を作って質問したりするするんですよ。

「僕の質問をおうむ返しして答えてください」とか
「主語を必ずつけてください」とかね。

でも、僕、一切やらないの。

だって、そんなの自然じゃないから。

僕のドキュメンタリーはストーリーという型に押し込むものじゃなくて、ただ一瞬だけ、剥き出しのその人のが醸す ふわっとした何かが香る瞬間を描いていて、そんな言葉にならない人間性を表現することにあるんです。


まぁ、あんまよくわからんでしょうが、ただ、それだけを大切にしてるのかな。

Monumentalworks

名古屋を中心に活動するクリエイティブ会社。 文化継承・創造をテーマに活動しています。 ◇Designer◇ ・魚住竜史 ◇Videographer◇ ・谷口 北斗

0コメント

  • 1000 / 1000